
任意後見制度とは?制度を利用する前に知っておきたいメリット・デメリット
2025.12.1



将来、認知症などで判断能力が低下したときに備え、「自分の生活や財産をどう守るか」は多くの40代以降の方にとって気になるテーマです。
親の介護を経験し、「もっと早く準備しておけばよかった」と感じた方や、自分自身の老後について、なんとなく不安を感じている方も多いのではないでしょうか。
任意後見制度は、元気なうちに信頼できる人へ生活や財産管理を託す内容を決めておける、心強い仕組みです。おひとりさまだけでなく、家族がいても近くに頼れる人がいない、子どもにあまり負担をかけたくないと感じている方にも、選ばれることが増えてきました。
しかし、制度の仕組みや法定後見との違い、費用・メリット・デメリットなどについて、少し難しく感じる方も多いかもしれません。
本記事では、任意後見制度の基本から後見人の選び方までをわかりやすく解説し、将来の不安を減らすための第一歩をサポートします。
任意後見制度とは?契約内容の自由度が高い後見制度
任意後見制度は、将来判断能力が低下したときの備えとして、元気なうちに自分の生活や財産管理について、信頼できる人に、どんなサポートをお願いするかをあらかじめ決めておける制度です。
信頼できる人と公正証書で契約を結ぶことで、自分らしい暮らしを維持しながら安心して老後に備えることができます。
任意後見制度と法定後見制度の違い
任意後見制度は、本人が判断能力のあるうちに後見人を自分で選び、任せたい内容を先に決めておける点が最大の特徴です。
一方、法定後見制度は、すでに判断能力が低下してから家庭裁判所が後見人を選任する制度で、本人の希望が必ずしも反映されるとは限りません。
それぞれの主な違いについては、以下の表の通りとなっています。
【任意後見制度と法定後見制度の主な違い】

任意後見は事前準備に手間はかかりますが、自分の希望に合わせて準備ができる制度です。
なお、2つの制度の違いについては、以下の記事でより詳しく解説していますのでぜひこちらもご覧ください。
★CHECK
「任意後見と法定後見の違いをわかりやすく解説」
なぜ今、任意後見制度が注目されているの?
高齢化の進行により、認知症の発症リスクは誰にとっても現実的な課題となっています。
厚生労働省の調べでは、75歳以降で10%以上の人が認知症を発症しており、85歳以降になると発症率は40%超にもなります。*
親族が遠方にいたり、子どもに負担をかけたくないと考える人も増えるなか、財産管理や医療方針を「自分の意思どおりに進められる備え」が必要とされているのです。
任意後見制度は、判断能力がある段階で契約しておくことで、将来の不安を軽減し、自分の希望を尊重した生活を続けられる仕組みとして注目が高まっています。
認知症が増えている現状や、元気で判断能力があるうちに必要な備えを進めるための重要性については、以下の記事でくわしく解説しています。
★CHECK
「なぜ「生きている間の備え」が必要なのか」
*出典:地域包括ケアシステムのさらなる深化・推進②(参考資料)
https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/000988262.pdf
認知症対策として任意後見制度を利用するメリット
任意後見制度には、将来、もし認知症になったときにも安心できる仕組みとして、多くのメリットがあります。
特に「後見人を自分で選べる」「任せる内容を自由に決められる」「第三者による監督がある」という3点は、安心して老後の準備を進めるうえで重要なポイントです。
それぞれのメリットを具体的に見ていきましょう。
自分で信頼できる人を選べるのが大きな安心
任意後見制度の大きな特徴のひとつは、信頼できる人を自分の意思で選べることです。
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