
「旅も趣味もあきらめない」50 代・60 代から作る“自由資金”を無理なくつくる方法
2025.12.13



老後資金の不安から、 「これからは節約しなきゃ」と、つい趣味や旅行の予算を削ってしまう方も多いかもしれません。
確かに、生活防衛は大切です。しかし、楽しみをすべて削ぎ落とした先に待っているのは、「お金はあるけれど、彩りのない毎日」かもしれません。
人生の後半戦こそ、自分のために時間とお金を使える貴重な時期です。
大切なのは、生活を維持するための「守りのお金」と、人生を楽しむための「自由資金」を明確に分け、罪悪感なく使える仕組みを作ることです。
本記事では、旅も趣味も長く続けるための、現実的な「自由資金(旅行や趣味のためのゆとり資金)」の計画法を解説します。
ステップ1:「生活費」と「楽しみ費」を完全に分ける~どんぶり勘定からの脱却~
多くの人が不安になる原因は、生活費 も遊びのお金も「一つの財布(または貯金)」から出そうとするからです。これでは、旅行に行くたびに「老後資金を食いつぶしている」という罪悪感が生まれてしまいます。
まずは、お金の役割を以下の2つに明確に分けましょう。
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重要なのは、「基礎生活費と自由資金の口座を分ける」ことです。
普段の生活費口座とは別に、「楽しみ専用口座」を作り、そこにあるお金は「来月なくなっても生活には困らない」という状態を作ります。この心理的な分離(メンタルアカウンティング)が、安心感の土台になります。
ステップ2:これからの人生で使いたい“楽しみ予算”を見える化してみる~漠然とした不安を数値化する~
「いくらあれば足りるか分からない」という状態が、一番のブレーキになります。
一度、自分の楽しみにかかるコストをざっくりと計算(見える化)してみましょう。
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合計すると、20年間、趣味や旅行を楽しみ続けても540万円です。
「老後2,000万円問題」のような巨大な数字と比べると、「楽しみのためのお金」は意外と手が届く範囲であることが分かります。
「これくらいなら、退職金の一部を充てよう」「この分だけは保険を使って積み立ててみよう」などと、具体的な目標が立つことで、漠然とした不安は消えていきます。
ステップ3:自由資金をムリなく確保する仕組みを作る~取り崩す恐怖を減らす工夫~
まとまった貯蓄があっても、そこから毎回引き出していると、残高が減っていく通帳を見て不安になることも。
そこで、楽しみのための資金には、自動的に補充される、“使っても大丈夫”と感じられる安心の“資金源”を 確保しておくのがおすすめです。
① 「楽しみのためだけ」に働く(副業やパート)
現役時代のように「生活のために」働くのは辛いですが、「次の旅行のために」働くのは、精神的な負担がまったく違います。
月3万円の副業収入があれば、年間36万円。これは立派な「旅行と趣味の予算」になります。
“自分の楽しみのため”と思えば、働くことも前向きになれます。
「今から副業なんて無理」「副収入は魅力だけど何をやったらいいかわからない」という方は、以下の記事もぜひ参考にしてください。
★CHECK
② 配当金やポイントを「遊び枠」にする
楽しみのためのお金は、負担にならない範囲で楽しみながら貯めるのもよいでしょう。
例えば、NISAなどで高配当株や投資信託を持っている場合、「配当金(分配金)が入ったら、それは全額使っていい」というルールにしてみましょう。
あるいは、ポイ活で貯まったポイントは「生活費の足し」にするのではなく、「普段買わないスイーツや映画代」に充てると決める。
働いて稼いだお金ではなく、配当金やポイントを「遊び枠」として活用し、その分は好きなだけ消費に回してよいことにする。
すると、貯めること自体が楽しくなって、資産運用やポイ活にも前向きになれます。
資産運用やNISAなどに興味がある方は、以下の記事もお読みください。
★CHECK
「それぞれの準備方法のはじめ方ガイド(貯蓄・NISA・iDeCo・保険)」
ステップ4:老後の収支をしっかりシミュレーションしたうえで「今しかできない体験」に投資する
老後も旅行や趣味を思い切り楽しむためには、「どれだけ使ってよいか」を明確にすることが欠かせません。
収支の全体像がつかめないままでは、「減ったらどうしよう」という不安が消えず、結局やりたいことを先送りしてしまいがちです。
内閣府の『令和6年度経済財政白書』によれば、家計の金融資産は、60-64歳までは年齢とともに増加しますが、その後は大きくは減らず、貯めた老後資産が使われずに残っている傾向が報告されています。*
不安があると、お金は使えなくなる──こうした思いを抱える方は多くいらっしゃいます。
その不安を減らす最も効果的な方法が、老後の収支シミュレーションです。
年金額や貯蓄、固定費を整理し、「毎月・毎年どれくらい自由に使えるか」を数値で把握すると、使ってもよいお金の範囲が一目でわかります。数字で確認できると、「このくらいなら安心」と自信を持って行動できるようになります。
そして大切なのは、使っても安心な範囲のなかで、「今しかできない体験」に積極的に投資することです。体力、好奇心、友人との時間などは、年齢を重ねるほど変化します。行きたい場所に行き、学びたいことを学ぶ——それらは今の自分にしか手に入れられない価値です。
お金は守るためだけでなく、「人生を楽しむため」に使うもの。収支を可視化し、不安を手放したうえで、あなたらしい体験に投資していきましょう。
*参照:『令和6年度 年次経済財政報告』第3章 ストックの力で豊かさを感じられる経済社会へ第1節 家計の金融資産投資構造の現状と課題
結論:お金は「安心」と「彩り」のためにある
おひとりさまの老後において、お金は命綱です。しかし、ただ生活を続けるためだけにお金があるわけではありません。
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この計画を立てることで、お金を使うことへの罪悪感が軽くなるはずです。
旅も、趣味も、推し活も。
それらは決して「無駄遣い」ではなく、あなたの人生を自分らしく楽しみ続けるための、大切な「必要経費」なのです。
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