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エンディングノートに書くべき5つの基本要素を解説

2025.12.13

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人生の終わりを意識したとき、「自分の想いをきちんと残しておきたい」と感じる方は少なくありません。そうした想いを形にする手段として、近年「エンディングノート」が注目されています。エンディングノートは、これまでの歩みを振り返りながら、今後の希望や伝えたいことを整理するために役立つものです。


しかし、いざ書こうとすると「何から始めればいいのか」「どんな項目を書けばよいのか」と迷う方も多いでしょう。


本記事では、エンディングノートに書くべき5つの基本項目や書き方、保管の際に押さえておきたいポイントを解説します。



エンディングノートとは


エンディングノートとは、自分の人生を振り返りながら、将来に備えて想いや大切な情報をまとめておくためのノートです。記載された内容はあくまで本人の希望や考えを伝えるためのものであり、相続や財産分与などの法的手続きには効力を持ちません。


遺(のこ)された人が困らないように、親しい人や身近な関係者へ伝えたい内容を整理する際に役立ちます。ここでは、遺言書との違いや、エンディングノートを書く目的について詳しく見ていきます。



遺言書との違い

エンディングノートと遺言書は混同されがちなものの、大きく異なる点があります。主な違いは次の通りです。


項目

エンディングノート

遺言書

法的効力

法的効力はない

民法に基づく要件を満たすと法的効力を持つ

形式

自由形式。市販のノートや手紙でも問題ない

自筆証書や公正証書など、厳格な形式が必要

内容

希望や情報を伝えるためのツール。医療・介護・葬儀の希望やメッセージなど幅広く記載可能

相続財産の分配など法的事項が中心

費用と手間

低コストで気軽に始められる

公証役場での手続き等に費用や労力が必要


エンディングノートは柔軟に気持ちや情報を整理するためのツールであり、遺言書は相続や遺産分配を法的に保障するための書類といえます。両方を併用すれば、有事の際に備えやすくなるでしょう。


エンディングノート、遺言書、死後事務委任契約の違いをより知りたい場合は以下の記事をご参照ください。

◆「記事タイトル:エンディングノート・遺言・死後事務委任契約の違いと役割」



何のために書くのか


エンディングノート作成の代表的な目的は次の通りです。


  • 情報の一元化

    金融口座や保険、契約、パスワードなどをまとめて記録しておけば、遺された人が死後の手続きを円滑に進められる


  • 希望・意向の伝達

    葬儀の形式や医療・介護の希望を明確にしておくことで、自分らしい最後を迎えられる可能性が高まる


  • 心の整理

    自分の価値観の再確認によって、漠然とした不安が和らぐ


  • 生前の選択を助ける

    判断能力が低下する前に、自分の希望を明文化しておくことで、将来の生活や介護の選択をしやすくする


エンディングノートは、法的効力を持つ遺言書を補う情報整理の手段としても活用でき、終活だけでなく日常生活においても役立つ実用的なツールといえます。




エンディングノートに書くべき5つの基本項目


エンディングノートには多くの項目が存在します。初めて作成する場合は、最低限おさえておくべき項目から始めると取り組みやすくなるでしょう。ここでは、5つの基本項目を整理し、各項目の意味や内容を解説します。



①自分の基本情報


自分の基本情報には、下記の情報をまとめておきましょう。


記入する情報

保管場所

氏名

―

生年月日

―

現住所

―

本籍

―

連絡先(電話・メール)

スマートフォン/パソコン/手帳など

マイナンバーカード

マイナンバーカードを保管している場所(番号は記載しない)を記載する

運転免許証

免許証の保管場所を記載する


自分の基本情報を整理しておくことで、もしものときに家族や支援者、医療・福祉の担当者が速やかに必要な手続きへ移行しやすくなります。



②財産・資産に関する情報


遺産を誰が管理し、どのように手続きを進めるのかが明確でない場合もあります。万一に備え、財産や資産に関する情報を整理しておくと、相続や各種手続きが円滑に進めやすくなります。具体的に記載しておきたい情報は次の通りです。


区分

項目

内容の例

金融資産

預貯金口座

銀行名・支店・口座番号、連絡窓口

証券

証券会社名・口座番号・連絡窓口

―

保険

保険種類(生命保険・火災保険など)、契約番号、保険会社窓口

―

年金

公的年金・企業年金・個人年金など、問い合わせ先

―

不動産

所在地

不動産の住所

権利関係

名義、共有関係

―

関連書類の保管場所

登記簿謄本、契約書などの所在

―

負債

ローン

住宅ローン、自動車ローンなど

クレジット

クレジットカード利用残高

―

未払い

公共料金、税金など

―

デジタル契約

通信

携帯電話、インターネット契約

サブスクリプション

動画配信、音楽配信など

―

会員サービス

各種会員サイト

―

重要物の所在

通帳

銀行別に管理

印鑑

実印・銀行印の所在

―

キャッシュカード

各金融機関ごと

―

権利証

不動産の権利証

―

保険証券

保険契約の証書

―


③医療・介護の希望


医療や介護の場面では、本人の意思をその場で確認できないケースもあります。関係者が迷わず判断できるように、希望を事前に整理しておきましょう。


  • 健康情報:持病、内服薬、かかりつけ医の連絡先など

  • 治療の方針:延命治療の希望、終末期のケア方針、最期を迎えたい場所

  • 代理決定:意思決定を任せたい人物・連絡経路、連絡が取れない場合の第2候補


事前の意思表示があれば、現場での混乱を防ぎ、自分の望むケアを受けやすくなります。


介護や相続、死後事務についてより詳しく知りたい方はこちらから。

親の介護や相続、死後事務で家族が困らないために必要な準備



④葬儀・供養の方針


葬儀や埋葬の判断を任せられた人の負担を減らすためにも、現時点で考えている方針を書き残しておくとよいでしょう。すでに考えていることがあれば、次の項目から整理しておきましょう。


  • 葬儀形式:家族葬、一般葬、直葬など希望する形式

  • 宗教・宗派:有無と希望内容

  • 供養方法:墓地、納骨堂、樹木葬、散骨などの方針

  • 依頼先:葬儀社や相談窓口の名称、連絡先

  • 写真:遺影として使用したい写真の保管場所


選択肢を明記することで判断の迷いが減り、準備を整いやすくなります。



⑤連絡先・メッセージ

連絡先やメッセージをまとめる欄には、親族や友人、緊急時に頼りたい人の名前や連絡先を明確に記載しておきましょう。具体的には次のような形式で記入します。


  • 連絡先:親族、友人、近隣の支援者、弁護士・司法書士など 

  • 手続き先:自治体、金融機関、保険、公共料金の解約窓口など 

  • 文書の所在:遺言書の有無、保管先、委任契約の有無 

  • メッセージ:日頃の感謝、形見の希望、ペットの引継ぎ方針など


誰にとっても大切なのは、緊急時や死後に「誰に連絡を託すか」「誰に想いを伝えるか」を事前に決めておくことです。あらかじめ整理しておくことで、残された人が戸惑うことなく手続きを進められ、意思を正しく伝えながら人間関係のトラブルも避けやすくなります。



エンディングノートの項目に関する注意点


エンディングノートを作成した後は、どのように保管し、誰に伝えるかを考えておくとよいでしょう。書いた内容をきちんと扱うことで、意図したとおりに活用しやすくなります。ここでは、作成時と保管時の注意点を紹介します。


セキュリティ情報はヒントに留める

マイナンバーや暗証番号といった重要な情報は、直接ノートに記載するのは避けたほうが安心です。生前に紛失や盗難が起きた場合、悪用されるおそれがあります。

そのため、例えば「通帳は机の右の引き出しにある」「暗証番号は信頼できる人に預けている」といったヒントを残しておく方法もあります。必要に応じて、別紙を暗号化ファイルや金庫で保管するなど工夫すると安全です。

単身で暮らす場合は、緊急時に情報を託せる信頼できる相手を決めておくことで、いざというときも安心して管理できます。


デジタル資産やSNSアカウントも整理する

現代では、インターネット上の資産やアカウントも遺産の一部といえるでしょう。ネット銀行口座やオンライン決済、定額サービスの契約、FacebookやInstagramなどのSNS、クラウド上の写真や仮想通貨も含まれます。

デジタル遺産の記載がない場合、解約や相続の手続きを行う人が大きな負担となる可能性があります。そのため、アカウント名やサービス名、退会方法を整理しておくと、後の手続きを進めやすくなります。パスワードは直接書かず、ヒントだけを残すことでトラブルを防ぎやすくなるでしょう。


全ての項目を埋める必要はない

エンディングノートには多くの項目がありますが、すべてを埋める必要はありません。

内容を取捨選択し、自分にとって伝えておきたいことや気になる部分から書き始めるだけでも十分です。


体調や時間の都合に合わせ、無理のない範囲で少しずつ進めていきましょう。途中で止まっていても問題はなく、思い立ったときに追記や修正を重ねていく形で構いません。

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